日本の文化「落語」から手話を学ぶ

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手話通訳付きのイベントということもあり、下北沢にある北沢タウンホールで開催された「2020年 世田谷のまちで☆おもてなし」に参加しました。落語家の三遊亭竜楽さんの講演では、手話通訳の勉強はもちろん、内容もなるほどなと思えるところがいろいろとありました。

日本の文化「落語」から手話の勉強を

落語を手話で。表現、ロールシフトの勉強に

今回の講演は、一部が三遊亭竜楽さんの講演、二部では竜楽さんの他にライフセーバーの飯沼誠司さん、元新体操日本大條の田中琴乃さん三人のトークイベント。

まず、このイベントに参加したいと思ったきっかけは、三遊亭竜楽さんの講演に手話通訳が付いていることでした。

三遊亭竜楽さんは、8ヶ国語(日本語、英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、中国語)を使い、世界50都市を訪れ落語を成功されています。そんな海外での落語の話し、また8ヶ国語をどう表現するのか、小噺をどう手話通訳するのか大変興味が湧きました。

講演では、味噌豆を披露。手話通訳の落語を見れて、本当に勉強になりました。噺家が手話付けるのとは違うので、とても大変な通訳だと思います。

ろう者の噺家もいれば、聴者の噺家で手話落語をやられている方もいらっしゃいます。落語は、そもそも表現力やロールシフトの要素が盛り込まれています。

ろう者の噺家さんでは、喜楽舎馬次郎さん、宇宙亭笑任さん、聴者の噺家では、桂福團治さん、宇宙亭きららさんなど手話落語は大変勉強になります。

外国人には日本語で話しかけよう

「おもてなし」というと、英語での案内ができる、看板やメニューに多言語を表記するなどがありますが、おおやけの場以外で、例えば道を尋ねられた場合に、海外の方とのコミュニケーション方法はどうでしょうか。英語ができないとだめ?「話せませんっ」と逃げる?

三遊亭竜楽さんは英語が話せる話せないは別として、外国人に道を尋ねられたら、まず日本語で返してみたらどうでしょうかと。または、こちらから日本語で話しかけてみることを提案されていました。日本人は通じないことに動揺することが多いですが、海外では通じないのが当たり前。そんなに焦ることはないのだから、あえて日本語でコミュニケーションを図ることで、相手にとって旅の記憶に残る出来事になるのではないかと。これには、なるほどです。お互いに伝えよう、理解しようという気持ちがあれば、なんとか通じるものです。そんなやり取りが、世界の誰かの思い出になるのも楽しいてすね。

カタカナや英語標記が増えてきた日本

「高輪ゲートウェイ」にしかり、カタカナや英語表記が増える日本。日本を訪れた外国の方は、その土地の情緒を味わいたいわけだし、「日本語」にも触れたいはずです。ユニバーサルデザインとは、文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、障害の有無や能力差などを問わずに利用できることですが、「日本らしさ」が失われてしまったら、観光客も日本に来たいと思わなくなっていくのではないでしょうか。

せっかくのおもてなしが、つまらない日本を演出してしまっては、台無しですね。

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