地域の「当たり前」が面白い。コワダとの再会。

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日々の暮らしの中で当たり前にしていたこと。例えば食べるものや行動とか、自分は普通と思っていたことが、その土地の人以外には、驚きだったり、未知の世界であることも多く、同時に興味が湧くことだったりします。地元を離れるまで、その良さとか変具合に気が付かずにいることってありますよね。そんなわけだから、地域の魅力は、中に居ると気がつかないことが多いものです。私にとって気がつかなった「それ」は、離れたことで、生まれ育った個性となり、今では愛おしさが増して、特別な存在となりました。

三陸の珍味「コワダ」。コワダとは、マンボウの腸を湯引きして、からし酢味噌でいただいます。

「えっこれ珍しいことなの?」の上位に外せないのが、マンボウを食べること。夏の家庭料理と言えば、湯引きしたマンボウを酢味噌を付けて食べる、マンボウ酢味噌。魚とは思えない食感と淡白な味の組み合わせで、いくらでも食べることができるんじゃないかと思わせるマンボウです。実際には、そんなに食べることはできませんが。

梅雨を迎える少し前の5月も終わろうとしているころ、ふるさとの宮城県気仙沼に。帰郷の楽しみのひとつがスーパー巡り。特にお魚コーナーは、新鮮な魚はもちろんですが、冷凍ものだって豊富で見ているのが楽しいです。普段、買い物は母と二人だけで行くことがほとんどですが、今回は父も一緒に。船乗りだった父ですから、私なんかよりも魚は詳しく、片っ端から説明している父が楽しそうだったのでなにより。

7月から8月に旬を迎えるマンボウなので、少し旬には早いですが、コワダを発見した父。「今日の夕飯はこれがいい!」と。コワダ!?さてコワダとは…。マンボウの腸のことで、身はギュっとしていて、歯ごたえもコリコリして美味しい。マンボウそのものがおかずと言うよりも、酒の肴のイメージが強いので、たぶん子どものころも食べているのでしょうが、すっかり記憶から抜けておりました。

夏に気仙沼を訪れたら、また食べたい一品です。

執筆者:tata

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